性イメージ(性感)再構築の技術

以下は、既存の快感の得方から離れて、新たな性的感受性を作り上げていくための方法論です。過去色々書いてきたことを踏まえてまとめました。主にオナニー性遅漏の方向けに書いていますが、性的感受性を原因に含む遅漏全般に広く有効だと考えています。

性イメージ(性感)再構築のポイントは3つあります。
1)リラックスした環境の中で、
2)程よく身体的な快に働きかけつつ、
3)外部情報や自らの想像力を駆使して理想とする快感のイメージを何度もシミュレーションし続けること

です。

これらを実現するための具体的な方法として、3タイプのトレーニングを考案しました。メインは【C】で、【A】と【B】は【C】をやりやすくするための予備訓練の扱いです。どの訓練がどれだけ必要かは人によって異なると考えられますので、あまり順番に囚われず直感で自分に向いていると思えるトレーニングから始めて下さい。よほど重度の方でない限り、全てをやる必要はないと思います。

山登りに喩えれば、今までの偽の頂上までの道のり(=現状の快感の得方)を振り返り、丹念に脇道を探していく作業が【A】です。真の頂上までの道のり(=理想の快感の得方)を発見するために、遠くを見て雲に隠れた真の山頂を探す作業が【B】です。【A】と【B】で見出した新しいルートを実際に突き進んでいく作業が【C】です。

A. 現状の快感の得方を観察する。

遅漏男性が陥りがちなことは、早く射精しようと焦るあまり、今までの快感の得方の延長線上でついイコうとしてしまうことです。しかし、現状の快感の得方が膣内射精に必要な感覚から遠く離れている場合、改善は困難になります。

そこでこの【A】では、何を・どうすれば・どんな状況で性的に欲情したりオーガズムを感じたりするのか、得ている興奮・快感がどんな刺激や状況とつながっているのか、現状の自分の快感の得方を丁寧に観察していきます。

都合の良いことに、この現状の快感の得方を探る作業だけで性的感受性が望む方向に変わっていきます。自分の癖をよく観察することで、そこに変化させる余地があることに気付くからです。人によっては、この【A】の訓練を徹底するだけで膣内射精に成功するでしょう。

【A】トレーニングには3種類ありますが、必ずしも全てを行う必要はありません。あまり難しく考えずに、何となく気になったもの、自分に必要だと思える訓練を試してみて下さい。

A-1. 自分の身体にゆっくり触れる。

最初は普段のオナニースタイルにポジションを取ります。そして、いつものやり方を出発点に、スローモーションでオナニーをします。基本、これだけです。スローモーションでやれと言っても大抵の人は少し速くなってしまうので、自分が思っている以上に徹底的にゆっくり行って下さい。

慣れてきたら、スピードはそのままに他の要素を変えていきます。変えるべきポイントは、力加減・触れ方・触れる部位の3つです。力加減は、弱い力でどれだけ快感を得られるか探ってみましょう。触れ方は、握る・こする・揺らす・押す・なでる・指先を使う・掌全体を使う、などと変えてみます。特に圧迫型オナニーをやり続けて来た方は、ペニスを勃起させた状態にし、どのように刺激すれば微細な快感を得られるかどうか、感覚を研ぎ澄ませて探っていって下さい。

触れる部位は、ペニスを出発点に睾丸・内股・脚・足・腹・背中・首・腕・手などへ徐々に広げ、敏感な部分を探っていきます。パートナーがいれば、パートナーに触ってもらうのも勿論OKです。

スローモーションかつ弱い力の愛撫に慣れてきたら、今度は少しスピードや力加減に変化をつけてみましょう。この時、自分の心身の動きに意識を向けて下さい。例えば、より快感を得ようとスピード・力・触り方を普段のオナニーレベルに近付けようとした時、身体のどこかに強い緊張が走らないか、心に特定の性妄想が浮かばないか等、自分の身体の動き・心の動きの変化を観察します。

緊張が走るのであれば、その部位をリラックスさせても同じレベルで快感を得られるやり方はないか、いつも同じ性妄想が浮かぶのであれば、別の妄想で快感を得ることはできないか、探ってみましょう。

快感には段階があり、射精に直結するような強い快感もあれば、何とも言えない微細な快感もあります。また、ちょっとした触れ方の差で快にも不快になりうる微妙な境界も存在します。この【A-1】は、そうした身体感覚の繊細さに気付くための訓練です。

スローモーションで行う理由は、その方が感覚に意識が向き、今までの癖に気付きやすくなるからです。野球やゴルフの素振り、ギターの練習等でも、感覚をつかむため、フォームを作るためにあえてスローモーションで行ったりしますが、それらと同じ発想です。

複数のアプローチでゆっくり触れることを通して、現状の快感パターンの不自由さに気付き、新たな快感の芽を発見することができます。すると、現状の快感の得方が自明でなく変えられるものであることを無意識で理解できるようになります。

A-2. 過去の快感の記憶を探る。

最初にリラックスの練習をします。仰向けに寝て、全身の力を抜きます。鼻からゆっくり息を吸って、鼻と口のどちらかやりやすい方からゆっくり息を吐き出します。この深呼吸をしばらく続けて下さい。

ある程度身体が緩んで来たら、ゆっくりとした呼吸のリズムの中で、まず手の先だけを力いっぱい緊張させて下さい。そして3秒止めた後、ストンとその力を抜きます。次は、手首に力を最大限入れて3秒止め、再びストンとその力を抜きます。

さらに肘→二の腕→肩→頭頂→顔・後頭部→首→胸・背中→腹・腰→肛門→太もも→膝→脛・ふくらはぎ→足首→足先の順に、同じようにこの緊張と弛緩のパターンを繰り返します。緩める時にゆっくり息を吐き出すと、うまく力が抜けやすいです。

続いて、快感の記憶を想起する訓練をします。全身の力が良い感じで抜けた状態で仰向けで寝たまま、「今までで一番、気持ち良かった感触」を思い出して下さい。性的なことでも、それ以外でも構いません。この時、気持ち良い体感を直接思い出そうとするよりも、その時の自分を含めた周囲の状況にフォーカスすると思い出しやすいです。デッサンの世界で言えば、モデルそのものでなくネガスペース(モデル周辺の空白部分)を意識すると上手く描けるようになります。それと似たような発想です。

例えば、その時の自分の身体の具体的な状態や、その時周りに見えたもの・触れたもの・聞こえたもの、周囲の人々の反応等を思い出すようにします。過去の体感の記憶は、その時の周囲の状況と強く結び付いています。リラックスして当時の状況にフォーカスしていくと、その時の過去の体感が自分の内側から何となく湧き出てきます。

次は、「今までで一番、気持ち良かった音(声)」「今までで一番、気持ち良かった風景」「今までで一番、気持ち良かった味」「今までで一番、気持ち良かった匂い」を思い出して下さい。やり方は感触と同様です。五感の快感の記憶を一つずつ探っていきます。

今度は、「初めて性的に興奮した時」「初めて○○フェチを自覚した時」「過去好きになった女性・アイドルを初めて見た時」「始めてエロ本を読んだ時」など、セクシャルな情報に触れた時の感情を思い出して下さい。これも体感の記憶と同様、感情そのものを直接思い出そうとするのでなく、その時の自分の身体の状態や周辺の状況にフォーカスします。

この【A-2】は、過去の快感を感覚レベル・感情レベルで再体験する訓練です。何度もやっていると、いつでもその時の快感を記憶から引き出せるようになります。しっかりリラックスした状態でないとうまく思い出せませんので、始めのリラクゼーション訓練をしっかり行ってから想起訓練に移って下さい。

[参考]
表現力のレッスン

A-3. オナ禁する。

※[2012/12/1追記]一部の分かりにくい記述を補足・訂正しました。

この【A-3】訓練はオナ禁です。オナ禁自体については、オナ禁のススメオナ禁を成功させる方法で詳しく書きました。ここでは、その補足の説明をします。

オナ禁のメリットは、(1)ある程度精子が溜まり射精しやすい状態になること、(2)今までの快感の得方から一時的に離れられることです。(1)を目的とするだけなら、若い方なら数日、中高年でも1~2週間程度でおそらく十分です。(2)は重要な点ですが、離れただけでうまくいかない場合、他の訓練によって新たな快感の得方を学習していくことが必要になります。

では、あえて一定期間長期のオナ禁をするメリットは何かと言えば、性欲・オナニー欲と結び付いた心身の状態を観察すること、それ自体にあると考えています。オナ禁を通じて自分自身の性欲・オナニー欲の変動を感じ取ろうとすることで、心身に対する観察眼が養われるのです。

例えば僕の場合、100日間オナ禁を試してみた理由は遅漏改善のためでもあったのですが、オナ禁による他の効果(抜け毛防止・モテ効果・スーパーサイヤ人化など)に興味を持ったからでもあります。そうして心身の変化に対する期待感を持ってオナ禁に取り組んだため、自分の心身の変化をよく観察するようになりました。

オナ禁することによって心身の変化に意識が向き、結果としてオナニー欲・性欲の変化に気付いて、女性に対する自意識過剰さが消え、いざ本番になった時に肩の力を抜いてセックスに望むことができました。僕にとってのオナ禁は、物理面よりも精神面に与える影響が大きかったのだと今では思います。

身体感覚も性欲も幻想の部分があって、こうしたオナ禁体験の解釈は人によって当然変わってくるはずです。オナ禁しても、一定の期待感を持って微細な変化に意識を向けていなければ、特に大きな体験としては感じないだろうと思います。

具体的にどんな体験をするかは重要ではありません。体験の中身が何であれ、その体験をどのような期待の中で行うかが重要です。長期断食やマラソン、ハードな筋トレなどにも言えることですが、身体に何らかの生理的負荷がかかっている時は、心理的な影響を受けやすい状態になります。つまり自己洗脳しやすい状態になります。

従って、変化を観察することに加えて、「オナ禁すれば遅漏は治るはずだ!そして何か面白い変化が起こるはずだ!」という強い期待感を持ちながら行うことがポイントです。そうすると、欲求や心身のあり方にポジティブな洞察が働くようになり、引いてはそれが女性に対する見方の変化につながって、結果的にセックスの不安感を下げる効果をもたらします。一定の期待感を持った心身への観察が、心に大きな変化をもたらすのです。

過去色々なタイプの遅漏の方の相談に乗ってきましたが、皆に共通している点は、女性に対するある種の構えがあることでした。恐怖・不安・焦り・義務感・プライドなどによって、女性に心理的な壁を作っているなと感じました。相手に完全に身を委ねることができない、自己の感覚・感情を無条件で解放できないのです。

こうしたネガティブな感情を意識で直接振り払おうとするのは困難です。心理療法などで無意識レベルの働きかけを行うか、自己の心身に対する洞察を養い、性的な感覚・感情を自然と解放できるようになるための訓練を行う必要があります。

この【A-3】は、あえてオナニー(射精)を一定期間禁止し、自己の心身の変化に意識を向けることでポジティブな観察眼を養うことを目的とした、一種の感覚・感情解放訓練です。従って、期間やリセット回数に囚われる必要はありません。どれくらい続くのか試しにやってみるのもOKですし、僕のように100日もやれば絶対改善するだろうと考えて、区切りの良い目標を設定して行うのもOKです。

「これだけの期間禁欲すればOK」という明確な基準のない、不安のある中で、誰かに決めてもらうのではなく、あくまで自分の直感と意志で目標を決めることが必要です。自己決定に基づく試行錯誤によって、自身の直感や意志を信頼することができるようになります。まずは自分自身で目標を決めることから、この訓練は始まります。

目標は難しく考えず適当に決めると良いでしょう。やりながらどんどん変えていっても構いません。遅漏改善目的とは離れますが、3日毎、1週間毎、2週間毎、1ヶ月毎、3ヵ月毎などあえて複数のタイムスパンで実験すると、オナ禁に対する体感的な理解が一番深まると思います。

長期オナ禁に慣れて来ると、オナニー欲や性欲にあまり囚われなくなります。つまり、オナニー欲・性欲が自明でないことを無意識で知ることできます。性欲が自明でないものであるということは、逆に自在に作り出せるものでもあるということです。それに気付いた時点で長期オナ禁はやめて、次は性幻想を積極的に作り上げていく他の訓練に移ると良いでしょう。

コツは、心身の変化を期待しつつ楽しみながらやることです。逆に、オナ禁に対して不安・恐怖・リスクを少しでも感じるのであれば、最初からやらない方がいいです。オナ禁という行為と不安感・恐怖感とが意識の中で結び付いてしまうからです。

B. 理想の快感の得方を想像する。

【B】は一種のイメージトレーニングです。目的は現実のセックスに近い快感の得方のリアリティを探ることです。目指す地点に想像を巡らせることで、自然射精の感覚を体感として少しずつ理解できるようになります。

人間は直接何かに触れていなくとも、イメージを働かせるだけで触れている体感の一部を得ることができます。訓練すれば、直接触れている以上にリアルな感覚を得られるようにもなります。

あなたが物理的に射精可能かつ性的興奮可能であり、想像に関わる脳機能が失われていなければ、想像力を徹底的に鍛え抜くことで、パートナーがいようがいまいが、ペニスに触れようが触れまいが、目の前の状況に関わりなく自在に射精できるようになります。

想像を働かせる対象は、セックス時の身体感覚・感情・意識状態といった人間の内側の部分です。こうした見えない内的な感覚を磨いていくためには、スポーツ・武道・芸術などの訓練と同じく、本来ならお手本となるような存在に直接触れ続けることがベストです。

つまり、セックスを心の底から楽しんでいるカップル、圧倒的な官能を得ているカップルの性交を間近で見続けることが、最も有効な訓練になります。しかし、そうした機会を得るのは多くの方には難しいと思われますので、ここでは映像を使った代替的なトレーニングを紹介します。

トレーニングのポイントは、継続的に何度も繰り返すことです。暗記学習と同じで、週1回1時間だけ行うより毎日5分間集中して行う方が効果があります。頭で考えず、気楽な感じでリラックスして取り組んでみて下さい。行う時間帯としては、イメージ操作のしやすい半寝状態の就寝時・寝起き時が一番お勧めです。

B-1. 女性の感触・匂い・姿態を想像する。

以前書いた五感強化トレーニング(視覚から鍛える・聴覚から鍛える)です。AVを観ながら、自分が男優になったつもりで女優の身体の感触をイメージしましょう。コツは、十分リラックスして気楽に行うこと、セックスしている男優になり切ることです。

もし具体的な膣感覚のイメージが湧かない時は、事前にオナホールを使ったり、パートナーに挿入したりして、実際の膣感覚をつかんでから行って下さい。女性の肌感覚が分からない場合も、前もって女性をマッサージして現実の感覚を確認してから行って下さい。

うまく感触をイメージできない場合は、感触を直接想像しようとするのでなく、男優の視点に入り込み、女優とその周囲の状況に意識を向けて下さい。そうすると、自然と自分の内から感触のイメージがじんわりと湧き出てきたり、相手から感触が流れて来るように感じたりします。【A-2】を訓練していれば、過去の快感記憶を思い起こしながら行うとやりやすいです。リラックスして、何となしに想像を働かせながら、AVをボーっと観続けて下さい。

慣れてきたら、感触だけでなく女優の匂い(臭い)も想像しましょう。さらに慣れてきたら、映像を消して音だけを頼りに感触・匂い(臭い)・姿態をイメージします。これまた、リラックスしてボーっと聴き続けながら行って下さい。AVの音だけではイメージし辛い場合、官能小説朗読作品がお勧めです。

フェチ傾向の強い方は、普段の自分のストライクゾーンに100%ハマる映像を使うのでなく、愛好する対象に多少は絡みつつも、自然なセックスにできるだけ近い映像を使いましょう。新しいタイプの映像に親しんできたら、さらに今までのフェチ対象から離れたものを使い、段階的にフェチ傾向を薄めていって下さい。

B-2. 女性との感情的交流を想像する。

※[2012/12/1追記]一部の内容を修正・補足しました。

感情的な思い入れの強い相手とのセックスは、単なる物理的快感を超えた強い快感が伴います。相手に承認される感覚、相手を支配する/相手に支配される感覚、過去の様々なやり取りの果てに今を感じるといった時空を超越した感覚等々、言葉で言い表せないものがあります。セックスの快感は、承認欲、支配欲、被支配欲といった人間的な欲求の満足感が物理的な快感と結び付いたものであり、パートナーとの感情レベルの交流があると、その快感は圧倒的に強度を増します。

オナ禁の項目でも書きましたが、多くの遅漏男性のウィークポイントは、女性に対して悪い意味で遠慮し過ぎていて感情的な壁を作ってしまっていることです。この【B-2】は、そうした女性に対する精神的構えを解きほぐし、感情レベルの快感を得られるようにもっていくための訓練です。

やり方は【B-1】と同じで映像を観ながらイメージを働かせるだけです。ただし、ここでは性愛における感情・情念をメインに描いた作品を用いて、感覚よりも感情の動きの方にフォーカスします。作品としては、日活ロマンポルノシリーズがお勧めです。AV作品であれば、代々木忠監督のザ・面接シリーズ『快感マトリックス』 等がお勧めです。セックスシーンは少なめだったり無かったりしますが、通常の恋愛映画も良いでしょう。

セックスする(予定の)男優の視点に入り込んで、セックスシーンだけでなく、それに至るまでの一連の映像を観続けて下さい。【B-1】と同様、感情を直接想像しようとするのでなく、男優の視点に入り込み、女優とその周囲の状況に意識を向けて下さい。自分の内から自然と感情が湧いて来たり、外から感情が降って来る感覚が訪れて来たりします。

男優の視点に入り込む感覚がよく分からない方は、『マルコヴィッチの穴』という映画を一度ご覧になって下さい。この作品は、主人公が他人の頭の中に入り込んで、その人の視点で世界を観るシーンが何度も出て来ます。そのシーンの感覚に近いので、参考になると思います。

セックスシーンになっても官能的な感覚が今一得られなかったり、不足している感じがする方は、【A-2】で培った過去の快感記憶を思い起こしながら行うと良いです。この点も【B-1】と同じです。

女性と感情レベルの交流が躊躇なくできるようになると、セックスが深まるに従って自分と相手との区別が付かなくなり、自我が壊れる感覚を味わうことができるようになります。それはとても解放感のある、圧倒的な快の世界です。この感覚を極めると、調子の良い時は何度射精してもオーガズムが止まらなくなったりします。こういった現象はマルチプルオーガズムとかフュージョンセックス状態などと呼ばれています。早漏だの遅漏だのを超えた世界です。

また、恋愛映画は女性視点のものが多いので、男優の視点でなくあえて女優の視点から性的感情を味わうのも、別の角度から学習することができますのでお勧めです。性転換法と同じことを、感情レベルで行うことができます。女性を演じることで女性の存在が身近になり、女性に対する無意識の精神的な構えが薄れていきます。

注意点ですが、映画でもAVでも、表現されている内容に作り手の強い価値観が込められています。たくさん観続けていると、その価値観に基づいた特定の刺激や感覚、感情に執着してしまう、つまりフェチ化してしまうリスクがあります。性的な感覚も感情も所詮幻想なので離れることは可能なのですが、ほどほどにしておいた方が性の深みに嵌らず健康的に過ごせます。イメージをつかむことに慣れてきたら、【A】【C】の訓練に移って下さい。

C. 現状の快感の得方から理想の快感の得方へと近付く。

【A】【B】の訓練を行うことで、既に理想的な快感の得方へ近付いています。この【C】では、実際のセックスのリアリティにさらに近付きつつ、観察することと想像することを同時に行う統合的な訓練を説明します。

C-1. シャドウセックス

一人で練習する時の訓練です。やり方は、性イメージ(性感)修正トレーニング(シャドウセックス)と同じです。ポイントは、【A】【B】で培った感覚を基に実際のセックスに近い感覚・感情・状況をイメージすること、今までのオナニーとは少なくとも1点以上変えたやり方で射精して終えることです。

毎日やっても構わないのですが、弱い刺激で射精できるようにもっていくためにも、3~7日程度オナ禁(射精禁)した後で行うことをお勧めします。オナ禁(射精禁)している間は、【A】【B】のトレーニングを行うと良いでしょう。

イメージでの射精感覚を鍛えた後、最後に射精して終えることが基本です。初めのうちオナホールで射精することが難しければ、手を使っても構いません。ただし、スピード・力加減・触れ方のいずれか複数を今までのやり方とは変えた状態で、射精に至って下さい。

その新しい射精の仕方に慣れてきたら、「より遅いスピード・弱い圧で触って射精」→「通常のオナホールで射精」→「緩めのオナホールで射精」→「軽くペニスを包み込むように触れるだけで射精」などと、射精方法を段階的に膣感覚に近付けていって下さい。

C-2. スローモーションセックス

※[2012/12/1追記]一部の内容を修正・補足しました。

パートナーと練習する時の訓練です。【A-1】の要領で、スローモーションでパートナーとセックスします。リラックスした楽しい雰囲気の中で、頭で考えず、感覚・感情がゆっくりゆっくりと相手に溶け込むようなイメージで行うと良いでしょう。

慣れてきたら、ピーク時の射精感・オーガズム感を何となくイメージしながら相手に触れたり、【A】【B】で養った感覚・感情のイメージを活用して快感を強めてもOKです。

なぜリラックスした楽しい雰囲気が必要かと言うと、不安感が性的興奮を下げてしまうからです。不安と性的興奮は本来拮抗し、両立し辛い情動なのですが、強い不安と弱い性的興奮状態の中で無理にセックスしようとすると、勃起や射精が不安定になります。

仮に勃起して何とか挿入できたとしても、物理的な刺激に頼りがちになって中々射精できなかったり、不安感で心身の消耗が激しくなって中折れしやすくなります。セックス時の不安感の強い方は、事前にパートナーと親密な関係を作り上げて、失敗してもあまり不安にならない環境を作ることが先決です。

イメージについては、【A-2】【B】と同様、オーガズム感・感覚・感情そのものでなく、それらを感じた時の周辺の状況を思い出すようにして下さい。すると自然と快感が、自分の内から沸き上がって来たり、相手から流れ込んで来たり、外から降ってくるような感じを覚えたりします。難しい場合は、無理にイメージしようとする必要はありません。あくまで自然な感情・感覚の高ぶりに身をゆだねて下さい。

【A-1】と同様、慣れてきたら徐々にスピードに変化を加えてみましょう。そして、自然な勃起が起こった後、そのまま膣に挿入して下さい。挿入した後も決して焦らず、湧き上がる感覚・感情に身を委ね、相手の身体をしっかりと味わいましょう。そして、射精できそう/射精したいという感覚・感情が自然に湧き上がってくるのを待って、ゆっくりピストン運動してみましょう。

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